4.まずドメイン移管
★更新:
新サーバの試用期間中にドメイン移管をします。
私の場合、旧サービスがドメイン管理のみは行わないので、
まずドメイン移管をしないと、新サーバのDNSを設定できなかったため、この工程がありました。
独自ドメインの移管が必要ない方は「5.新サーバでの設定」へ飛んでください。
その前に「ドメイン」関連について調べた予備知識をメモっておきます。
- DNS(ドメインネームシステム)
- プロパゲーション期間
- ドメイン名の構造
- トップレベルドメイン(TLD)の種類(gTLDとccTLD)
- ICANN、レジストリ、レジストラ、リセラ
- AuthCode(オースコード)(認証キー、ドメインパスワードも同じ)
- Whois情報
そうだったのか! ドメイン名 = IPアドレス
コンピュータは実際は「17.149.160.49」といった「IPアドレス」という数字で識別されるのですが、ヒトには数字の羅列だとわかりにくいので「www.apple.com」みたいな英文で表示される「ドメイン名」が使われているんだそうです。
ブラウザで「17.149.160.49」とタイプしても、「www.apple.com」にしても、同じApple(US)サイトに接続します。
人間用の「ドメイン名」をコンピュータ用の「IPアドレス」に変換してやりとりしているわけですが、この変換の仕組みを「DNS(ドメインネームシステム)」と言うそうです。
プロパゲーション期間(DNS浸透期間)
独自ドメインをアップしているサーバを替えると、人間用の「ドメイン名」はそのままですが、コンピュータ用の「IPアドレス」は変わってます。
サーバ(コンピュータ)が違うモノになったから。
「DNS(ドメインネームシステム)」が変更されたというわけです。
世界中のコンピュータ(ってかサーバ)が新しく変わった「ドメイン名=IPアドレス」を認識してくれるまでの期間を「プロパゲーション期間」というそうで、「すぐ〜3週間」くらいの幅があるんだそうです。
これはローカルのキャッシュのようなもので、新しく書き換えられるのに、それなりに時間がかかるということです。
ですので、旧サーバの解約はあまり早まってはNG。また、旧サーバの契約切れのギリギリのタイミングで引っ越すのもNG。一時サイトが見れない状況になるかも。
ドメイン名の構造
ドメイン名は「.(ピリオド)」で区切っていくつかの文言が並びますが、
一番最後の部分(comとかjpとか)を「トップレベルドメイン」と呼び、これはDNSが最初に把握するところなのだそうです。
それより左側は第2レベルドメイン、第3レベルドメイン…とカウントしていきます。
上の図のようにcomの場合なら、第2レベルドメインを独自の文言で登録したのが「独自ドメイン」(○○○.co.jpなどの場合なら第3レベルドメインを独自のものにします)
トップレベルドメイン(TLD)の種類
トップレベルドメイン(TLD)は、大きく分けて以下の2種類があります。
- gTLD(generic TLD)
- ccTLD(country code TLD)
「gTLD」は「分野別」。com、net、org、infoといった誰でも取得できるものと、
edu(教育機関)、int(国際機関)、pro(弁護士・医師・会計士など)といった登録に条件のあるものがあります。
「ccTLD」は「国コード別」。日本はjp、アメリカはusなどとおなじみですね。
「JPドメイン(.jp)」は、以下のように分けられるそうです。
- 日本に住んでいればホントに誰でもとれる「汎用JPドメイン」(ただの.jp)
- 組織でないと取れない「属性型(組織種別型)JPドメイン」(co.jpやgo.jpなど)
- 地域に住んでたらけっこう誰でも取れる「地域型JPドメイン」(tokyo.jpとか)
gTLDの誰でもとれるヤツ(.comとか)は、取りやすいので取得料も管理料も安めです。
「co.jp」はさすがに高い。まあ企業のidentityだから高くてしょうがないですかね。
レジストリ、レジストラ、リセラってなんだ
ドメイン移管を調べていると「レジストリ」「レジストラ」「リセラ」などの聞き慣れない名前がでてきました。下記のような役割みたいです。
- レジストリ(ドメイン登録管理業者)→ドメイン登録申請を受理管理するICANN認定の組織
例えば、.comや.netなどならVeriSign社、.jp 日本語.jpならJPRS(株)日本レジストリサービスといった具合で、レジストリによって扱うTLDが違うみたいです。 - レジストラ(ドメイン登録業者)→ICANN認定のドメイン登録業者
- リセラ(登録代行業者)→レジストラ経由でドメイン登録業務を行うレジストラの代理店
ちなみにICANN(The Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)は、世界中のIPアドレスやドメイン名の割当を行っている非営利団体。
ICANN、レジストリ、レジストラ…の関係を図説するとこんなかんじ。
ICANN認定レジストラはこちら(ICANN-Accredited Registrars)に一覧があり、
「Netowl.Inc」もありました。(アルファベット順なのでだいぶ下のほうに)
国別にまとめたリストはこちら(Registrars Alphabetical by Origin)。こっちのほうが見やすいかも。ブラウザで「Japan」と検索してみて。
ドメイン移管をするという事は、レジストラを変更するという事らしいですね。
gTLDのドメイン移管には「AuthCode」が必要
私はTLDが「.com」のものを移管しようとしています。いわゆるgTLDのヤツね。
gTLDは、「オースコード(AuthCode)」というものが移管のとき必要。
認証キーとかドメインパスワードなどと呼ばれているものも同じです。
これは、gTLDの不正なドメイン移管を防ぐためのパスワードみたいなものです。
移管元のレジストラから発行され、ドメインの登録者が移管の際に使う、英数字の文字列です。
「Whois情報」のメールアドレスを自分のアドレスに
この他に「Whois情報」というのもあります。
独自ドメインを持っていると、一定のドメイン登録者情報をWhoisで提供することが義務づけられています。
が、個人の場合「メールアドレスや住所・電話番号」を世界に公開するのはマズイので、業者(レジストラ)が「公開代行(業者の情報に差し替えてWhoisを公開)」してくれることが多いです。
ムームードメイン(ロリポのドメイン管理サービス)、
スタードメイン(Netowlのドメイン管理サービス)は、
gTLDドメインなら「Whois情報公開代行」を無料でやってもらえます。
または自分で名前以外(メルアド・住所・電話番号)を公開しても当たり障りのないものに差し替えられるサービスを提供している業者もあります。
さくらインターネットでは、gTLDドメインのWhois情報のうち
住所等の個人情報を変更して公開する事ができます。
ただし、ドメイン移管する場合は、一旦Whoisを自身のものにしておく必要アリ。
ドメイン移管申請をすると、折り返しレジストラから「移管の意思確認」のメールが来るんですが、その送り先が「Whois」に登録しているメールアドレスだから。
メールを放置すると自動的に申請が取り消されるので、このメールアドレスは重要です。
ちなみに、サイトのWhois情報を調べるにはこちら。URLをタイプして調べます。
さて、私の場合、独自ドメインのWhoisは、WADAX(Wappyの旧親会社)のものになっていました。まずはコレを自分のものに書き換えなくては。
というわけで、次はWappyにドメイン移管の意思を伝え、上記の情報をゲットします。